D51 95
北海道川郡新得町の新得山スキー場駐車場に保存されているD51形の95号機です。
国道38号線沿いで根室本線と合流する辺りで割とわかりやすい場所にありました。
保存状態もそれなりに良かったと思います。少し色褪せた印象がありましたが・・・
切詰デフやフロントデッキ手摺などを追加された北海道型なのですが、細部は多少変わっていて
少し珍しく感じました。この写真でわかりやすいのはデフステーがつらら切りタイプということでしょうか。

95号機は初期のナメクジ形なので特徴的なドームですが現役時代に重油併燃タンクを
搭載していたので後端部が切り取られているのがわかります。
ボイラーの底も抜けていたりしなくて大切に保存されているのではないでしょうか。
この95号機は現役時代変形デフを取り付けられていた時代もあったみたいですが
切詰デフがとりつけられたのはいつ頃だったのでしょう。新得時代は変形だったっぽいですが・・・

ちょっとアップに撮りすぎてしまいましたがキャブ部分で密閉型への改造は受けていません。
前方の窓は運転席側は旋回窓、助手席側は通常でした。バタフライスクリーンもきちんと残っていますが
残念ながらガラスが一部割れてしまっています。後方に助手用のバタフライスクリーンが取り付けられて
いるのが印象的でした。タブレットキャッチャーも破損してしまっています。

テンダーの手摺が珍しい形状です。それ以外は特に珍しい部分は特になかったと思います。
この写真を見る限りは非常に綺麗に保存されているように見えます。
もっと綺麗に撮影できればな、とは思うんですけどね・・・

テンダー後方から。どうして手摺がこういう形をしているのか自分にはわかりません。
何か意図があってこのような形なのでしょうか。ちょっと仰々しい感じがします。
説明板が立ててあり興味深いことが書かれていました。
「 D51型蒸気機関車の価額
33,222,000円(昭和49年度) 」
物価がおおよそですが現在の1/2~1/3の時代に約3千万円ですか・・・
現在でいうと約7~8千万円くらいでしょうか。個人で買うものではないですが結構高いかもしれませんね。
D51 95号機は昭和13年3月29日に汽車製造会社で製造されました。
松本機関区や長野機関区で活躍した後、1965年8月1日に新得機関区に移動。
晩年は滝川機関区で活躍しました。引退は1974年5月15日です。

これは新得駅前にあったオブジェで 「火夫の像 」 と書かれていました。
59618の煙室扉が使われていてつい撮影してしまいました。