
貴婦人と呼ばれたC57の原型機であるC55。

スリムなボイラーサイズでバランスが良い。

美しいスポーク動輪。実車の動輪は直径1750mmもある。
天賞堂製の
C55。
縮尺は1/80、ゲージは16.5mmでいわゆる16番ゲージです。
これは真鍮製ではなくプラスティック製なのでよく見ると安物臭さがわかりますが、
Nゲージに慣れていると気にならないかもしれませんね。
北海道型であるこのモデルはシールドビーム副灯、スノープロウ、密閉キャブ等の特徴が
ほぼ再現されています。ただスノープロウの再現性はちょっと・・・
細すぎて実物に全く似ておりません。
走らせてみるとモーター音を唸らせながら若干揺れつつ走るという、
なんともおもっちゃっぽい感がありまして、まぁ5諭吉くらいならこんなものかなと感じます。
KATOなんかがベースだとこうもならないのかもしれませんが、今度は精密感がここまででは
なくなるでしょうしね。
ちなみに車番は
49号機としました。
実機の
C55 49号機について。
昭和12年3月に汽車会社にて製造され、青森区に新製配置。
その後、昭和31年頃に旭川区に移動し、昭和47年3月25日に廃車になるまで
旭川で活躍しました。
引退後、稚内市 開運町 北防波堤利礼ドームに静態保存されていましたが、
海のすぐ近くの岸壁に保存されていたので腐食が進み、
1996年10月頃に解体されてしまいました。
現在は動輪だけが保存されているようですが、その動輪もメンテナンスが甘く
かなり錆びてしまっているようです。
まぁ鉄の塊を海のすぐそばに置くとそうなってしまうのは容易に想像が付きますが・・・
何故そんなところに保存してしまったのか全く理解に苦しみます。
自分は
C62、
C55が特に好きなのですが両機ともに元々の製造数が少なく
静態保存されているものも、極少数なのでとても残念に思います。
北海道唯一の
C55の静態保存機
50号機は小樽にありますが今後どうなるかあやしいですし
小樽でも海のすぐ近くにありましたから、錆が多かったので今後は然るべき場所にしっかり
保存して欲しいものです。